2009/08/13 18:38:09
とりあえず、ここまで?
<続編>
「ドアノブに浮かぶシグナル。 その4」
http://higashiyamakun.blog.shinobi.jp/Entry/666/
惰性で書いているだけです(笑)。
☆★☆・・・☆★☆・・・☆★☆・・・☆★☆・・・☆★☆・・・
彼がベッドで横たえるのではなく
彼がベッドで横たえるのではなく
ソファで座ることを選んだのには意味がある。
おそらく、そのまま横たわると痛いのだ。
パックリと口の開いた額の傷。
そして頭部の打撲。
頭と心臓が同じ高さになると、
血圧で患部が押されるように痛いのだろう。
しかし、安静にするのに、
ソファに掛けたままでは負担が大きい。
今度は心臓に負担を掛けてしまう。
ベッドの枕を高くしてやらないと・・・。
ベッドと氷の準備をして、
彼のもとに戻る。
血だらけ、あざだらけになってソファに寄り掛かるホームズ。
切り刻まれて無造作に置かれた、彼の衣服。
血を拭き取った脱脂綿。
放り出された包帯。
・・・、いつかの惨劇を見るようだ。
駄目だ。 ここで怖気づいては。
もう少しで、処置は一段落する。
しかし、このとき
何かしらの違和感を覚えていた。
さっきと違う。
何かが忽然と消えてしまったような・・・。
いいや、今、大事なのは
ホームズがここにいることだ。
それ以外に目をくれるゆとりは、ないはずだ。
激しい打撲の跡はさらに腫れようとしている。
これ以上腫れないようにするためには
圧迫することが必要だ。
投げ捨てられた包帯を拾うと、
彼の上半身を再び左肩に乗せて、
腹部に包帯を巻きながら、彼に話しかける。
「包帯を巻き終わったら、ベッドに移動するよ。
立ち上がれるかい?」
「・・・。君が、肩を・・・貸してくれるなら・・・」
包帯を右肩、そして両腕に巻き終わると、
肋骨骨折を来している左側を避け、
彼の右側から肩を貸す。
「いくぞ、1・2の3!」
「クッ・・・」
やはり、腹部が痛むのだろう。
内臓は大丈夫なのだろか。
いや、相当損傷しているはずだ。
願わくは、破裂していないことを…。
上半身が少し起き上った状態で安定するように
慎重にベッドに寝かせる。
彼をここまで連れてきてくれたブーツも
もう今は必要ない。
片方ずつ脱がせることにした。
よく見たら、左ひざも怪我をしている。
まあ、擦り傷だから致命傷にはならない。
アイシングの後にさせてもらう。
ありったけの氷嚢に氷を詰めてきた。
予告通り、ホームズは氷漬けだ!
包帯の上から患部を氷嚢で冷やす。
「う゛っ・・・、ワッ、ワトソン・・・、
この氷嚢、どけてください・・・。
冷たすぎます。」
「主治医の医療方針に従えないというんだね?
じゃあ、病院に行くかい??」
「・・・! ドクター・ワトソンの意志に従います・・・。」
「クククク・・・☆ よろしい!」
「・・・フフフ、フ・・・。」
ようやく、自然な笑顔が見られた。
今まで何度も見せていた笑みは、強がり以外の何ものでもない。
君とまたこうやって笑いあえたことに、心から感謝するよ。
そして、おやすみなさい。 ホームズ・・・<続編>
「ドアノブに浮かぶシグナル。 その4」
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惰性で書いているだけです(笑)。
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